カラーマッチングの基礎知識

万全なカラ-マッチングの基礎知識

綺麗な写真集作りのための予備知識

高精細な印刷を実現するために、様々な条件を
クリアーしながら、作業を行っています。
下記に内容を記載しています。

色に関する情報を下記にご紹介致します

弊社では、グレタグ社の色管理システムを導入。スキャナー入力からモニター・プリンター、印刷機に至るまで一元管理

デジタル原稿へ

スキャニング原稿へ


写真を高品質で印刷するには、幾つかの条件があります。
●データ上での設定条件(画像解像度の設定)・(適正なサイズ、実寸で350dpi)・(カラー補正技術)
●データ化する過程での条件(カメラ、レンズの性能)・(スキャナの性能)
下記に簡単な説明を掲載しています。

デジタル原稿

【画像解像度と印刷について】

画像解像度とは、データのきめの細かさのことで、美しい印刷物を作る上で非常に重要な項目です。ここでは主にPhotoshopなどで作られる写真データに関して説明します。
写真データの場合、一定の解像度より低いと、綺麗に仕上がりません。適切な画像解像度は、出力線数に大きく関係します。

【出力線数について】

印刷物の色は網点の集合で形成されています(ルーペで覗いてみると分かります)。
出力線数とは、1インチあたりに入る網点の数のことで、印刷用の版を出力する際に設定します。
出力線数が高い程、きめ細かな再現になります。

【適切な出力線数】

印刷する用紙によって適した線数は異なります。コート紙、マット紙などの塗工紙は表面がなめらかなので、綺麗で緻密な仕上がりにするために必要な出力線数も高くなりますが、新聞紙など表面の粗い紙に印刷する場合は、用紙にインクが滲みやすいため、出力線数が高いと、かえって仕上がりが汚くなってしまいます。

【コート紙:175線】

※350線で出力する高精細印刷もあります。写真の微妙な階調や細い線などがより鮮明に再現されます。ご相談ください。

【出力線数と画像解像度の関係】

画像解像度は、出力線数の約2倍必要と言われております。通常(コート紙、マット紙など)のオフセット印刷は出力線数175線で行われますので、画像解像度は実寸で
カラー、グレースケールの場合350dpi、
モノクロ2階調の場合600dpiが理想です。
72dpiの場合、モニタ上では綺麗に見えますが、印刷の際には粗く再現されます。
時々、72dpiの画像が貼り込まれた状態で入稿されるケースがありますが、72dpiとは、パソコンのモニタプレビューにおける標準解像度であり、モニタ上では72dpiの画像は綺麗に再現されます。見た目が綺麗なので、そのまま印刷用として使用できると思われがちですが、実寸でプリントアウトすると、粗い状態で出力されてしまうのです。

【72dpiの画像とは】

  • デジタルカメラで撮影した画像データ
  • クリップアート(wordなどに付属しているイラスト画像)
  • ホームページで使用されている画像データ

などがあります。もともと画像解像度の低いデータを、修正して高解像度にすることはできません。モニタやインクジェットプリンタで出力した際の仕上がりとは異なる場合が多いため、72dpiである画像があることはトラブルの原因です。
解像度についてわかりにくい方はデータをお送りいただければ、チェック致します。お気軽にご相談ください。

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【サイズについて】

上記の画像解像度は、あくまで実寸(データの拡大、縮小を行わない、そのままの大きさのこと)で使用する場合の条件です。
例えば、元々3×3cm、350dpiの画像を、10×10cmの大きさで使用すると、引き伸ばした分、画像は粗くなります。逆に、72dpiでもかなり大きなデータを縮小して使う場合、印刷用として問題ない場合もあります(デジカメデータはこのケースがかなりあります)。
Photoshopをお持ちの方は、72dpiの写真データを印刷に適切な解像度に直した場合、実際に使えるサイズがどのくらいかをチェックできます。
詳しくはこちらから >>>「Adobe Photoshop-tips」
わかりにくい方はデータをお送りいただければ、チェック致します。お気軽にご相談ください。

【色について】

印刷に対応しているカラーモードは、CMYK、グレースケール、モノクロ2階調となっております。RGBデータは印刷用のカラーモードではありません。
弊社でRGBをCMYKに変換することは可能ですが、画像の内容によってはCMYK変換の際に著しく色が変わってしまう可能性があります。
また、RGBカラーの中には、印刷では再現できない色もあります。
Photoshopをお持ちの方は、事前にCMYKモードで色をご確認いただくことをお勧め致します。
詳しくはこちらから >>>「Adobe Photoshop-tips」
わかりにくい方はデータをお送りいただければ、チェックいたします。お気軽にご相談ください。

【カメラについて】

印刷用の写真を撮影する過程で、カメラ、レンズの品質や性能によっても写真の質は変わってきます。写真の質は、当然印刷画像の質にも影響します。

画像ソフトで色の補正をすることも可能ですが、極端な色の変更は写真全体のバランスを乱す元となります。また、ハイライト(光が強く白っぽいところ)やシャドウ(影が強く暗いところ)が極端な物、ぶれのひどい物は、画像ソフトでは補えないケースもあります。 デジカメ独自の注意点もございますので、下記をご覧ください。

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【デジカメデータ入稿について】

デジカメデータの画素数
画素数とは画像全体に含まれるピクセル数の総数のことで、各カメラによって数値は決まっています。画素数は画像解像度に大きく関係しますので、印刷用として品質を保つには、できるだけ画素数の多いデジカメを使用されることをお勧め致します。

【デジカメデータの画像解像度】

デジカメ画像の解像度は72dpiです。印刷に適した画像解像度は、300~350dpi必要ですので(詳細は、前述の「画像解像度と印刷について」)デジカメ画像をそのままの大きさで使用すると、画像は粗く表現されます。
Photoshopをお持ちの方は、72dpiの写真データを印刷に適切な解像度に直した場合、実際に使えるサイズがどのくらいかをチェックできます。
詳しくはこちらから >>>「Adobe Photoshop-tips」
わかりにくい方はデータをお送りいただければ、チェック致します。お気軽にご相談ください。

【色のモード】

デジカメ画像(RGB)と印刷(CMYK)では、根本的に色の成り立ちが異なります。デジカメ画像を印刷に使用するには、色のモードの変換、必要であれば画像の補正も行います。

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スキャニング原稿

【スキャナ分解データの入稿について】

スキャナの質や設定も、写真の質に大きく影響してきます。スキャナの機種によって、それぞれ画像の仕上がりに若干の傾向があり、画像の色補正が必要な場合があります。

【入力解像度について】

フィルムやプリントからデジタルデータに変換するためにスキャナーで画像分解(スキャニング)をします。その時、スキャナーの性能によっても印刷再現性が変化します。ハイエンド機は、細かな階調を読み取ることが出来るため陰影の滑らかさや、深みのある空気感が再現しやすくなります。
色補正の技術である程度カバーはできますが、元から無い階調を作りだすことは出来ないため、確かなスキャナーの選定をお勧めします。

【写真の色を綺麗に】

一般の簡易スキャナで入力した写真データや、デジカメデータが実際の現物と色が異なる場合は、ご相談ください。弊社には色補正を行う技術がありますので、そのデータを元に実際の現物の色にできるだけ近づけることができます。実際に写真の色が暗いとお困りのお客様で、弊社でデータを補正させていただき、大変喜ばれています。特にRGBからCMYKにモードを変換すると、色が暗くなりますので注意が必要です。

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【スキャナにて入力分解が必要な場合】

【高機能スキャナでの写真入力】

現物の写真原稿で入稿される場合、弊社の高機能スキャナを用いて入力分解致します。そのため簡易スキャナでは再現できない美しさが表現できます。また、同時に汚れやしわ、色落ちなどの修正も行います。特に長く使われるような品質が求められる印刷物には、ぜひご利用ください。

【スキャナ入力原稿の対象となるもの】

(ネガフィルム・ポジフィルム・プリント写真・印刷物絵画、作品など)
(420×594mm以内の湾曲可能な物)
※分解時の拡大率、量には限界がありますので事前にご相談ください。

【ポジフィルム】

印刷原稿や広告で使用するのは殆ど、ポジフィルム(リバーサルフィルム)です。ネガフィルムに比べて再現性があり美しい色が表現できます。シャープでコントラストが高く、露出がシビア、長時間露光による補正(相反則不軌)など、種類や特徴でそれぞれ特性があります。
品質が求められている印刷物はポジフィルムでの入稿が理想です。

【ネガフィルム】

ネガフィルムからも入力することができます。ポジフィルムには再現性が劣りますが、プリント写真よりも美しく再現できます。ただ、実際にネガフィルムで入稿される場合はいっしょにプリント写真をつけていただき、どのような写真なのかがわかるようにお願い致します。

【プリント写真】

ポジフィルムに比べると再現性が落ちるため、拡大しすぎるときれいに表現できません。そのため写真を大きく扱うような表現はおすすめできません。実際のプリント写真の大きさから拡大したとしても約120%くらいまでが、目安と考えてよいでしょう。